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好評完売のエッセイ集「話の小骨」に次ぐ第二弾。小説家として虚構を愛する筆者が、今回、15年ぶりに、ありのままの心情を吐露するエッセイという形を取った理由は、2015年に急逝された直木賞作家杉本章子さんの三回忌と、2012年に旅立った夫の七回忌が12月に迫り、何かをせずにはいられなかったこと。 まだ若く端正な美貌だった杉本さんが、命を削り、連載完結への執念を燃やした最後の日々の中での「一度っきりの指切り」。 軽い圧迫骨折で入院した夫が、被爆者健康手帳を持っていたために過剰診療をされ、命果てるまでを綴った「ドームに降る雪」を収録。さらに、中学二年の夫が、長崎で被爆死した父親と姉の三十三回忌の折に、施主として親戚に配ったガリ版刷りの作文「脳漿の滴り」を、形に残したいとの想いで本書に収録しました。 本書には、杉本章子さんの創作への想い、懸命に生きたいと願った夫の生への想い、筆者の鎮魂の想いが込められております。 |
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オランダ語はオランダとベルギーに2000万人に用いられます。本書はその入門書で、通常の会話を中心とした本と異なり、20課に分けた文法、練習問題、解答、テキスト訳注、語彙からなっています。鎖国時代(1639-1858)オランダは西欧からの唯一の窓でした。西洋の医学、病院、造船、その他の洋学は、すべてオランダからきました。福沢諭吉も、最初はオランダ語を学びました。
パン、カステラ、鉄砲はポルトガルから来ましたが、コーヒー、ビール、インキ、ガス、ガラスなどはオランダからです。 テキストは長崎とオランダ、オランダの歴史、今日のオランダ、伝説、民話、童謡などを収め、全体がオランダ読本をかねています。オランダは世界にさきがけて、ワークシェアリングを実施し、仕事半分(無職の人に分ける)、給料半分の倹約生活の精神で、共存共栄をモットーにして、今日にいたっています。 |
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*教育関係者の方々へ
私は定年まで教職に在りました。命の大切さを知らない生徒はいないのに、何故、度を越した深刻ないじめが繰り返されるのでしょう。知識として理解するだけでは足りないのではないかと思うのです。心の奥底で命の大切さを噛みしめる生徒であってほしいのです。 読書指導や学級指導にお役立てくだされば幸いです。 *中学生の皆さんへ 怪奇の世界ですが、必ずしも空想の世界とばかりは言えません。長い歴史の一コマ、当時、現実そのものだったかも知れないのです。 皆さんは何を感じとってくれるでしょうか。中学生の皆さんが、心穏やかに、健康でさわやかな青春の日々を送ってほしいと筆者は切に願っています。 |
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題名に、怪談と付けてあることで、これは、怪=怪しい=妖しいというつもりでした(西洋の妖怪は一応、揃い踏みしますが)。
なので、今回は、各‘精霊’の性格に踏み込み、「猫は御使い」であることを述べ、むしろ、活人劇・活劇を楽しんで貰えるよう、工夫したつもりです。学生時代、親しんだ、狂言、落語、講談、大道芸の口上、浄瑠璃?も加えて、日本の古典芸能に関心を持って貰えるようにも工夫しました。作者の文学の知識も自慢して。なお、芸者の姐さん(大変な名物芸者だった)達もちょっとだけ登場するし、スケベな表現もありますが、過激なのはありません! 読者の皆様、各短編に込めた思いと光景を想像し、楽しんで笑ってください! |